縦笛侍の日記

縦笛侍 伊藤粒太 LYUTA ITO blokfluit

Samurai Baroque Project Vol.2 『光る小川の花菖蒲』 かつしかシンフォニーヒルズ 2024年5月15日 14時開演♪

光る小川の花菖蒲



みなさま、2024年5月15日水曜日の午後は、かつしかシンフォニーヒルズにお越しください。
Samurai Baroque Project Vol2 『光る小川の花菖蒲』の公演がございます。

プログラムは18世紀バロック室内楽
前半はフランスのルクレール作曲のフルートソナタやトリオソナタ、そしてヴィオラダガンバ独奏でフォルクレの組曲
後半はバッハで、チェンバロ独奏でトッカータ嬰へ短調無伴奏チェロ組曲第一番をリコーダーとヴィオラダガンバの二重奏に編曲したもの、フルートソナタBWV1034を演奏いたします。
フルートソナタは、いずれも横笛のフルートではなく、縦笛(D管およびF管)で演奏します。横笛とはまた違った音色での表現をお楽しみください。

 

 

光る小川の花菖蒲




リハーサル録音より、バッハのフルートソナタ(抜粋)をお聴きいただけます♪

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チケットのご購入はこちら↓(TiGET)

tiget.net

みなさまの御来訪をお待ちしております♪

『テレマンの宴』無事に終演いたしました♪

Samurai Baroque Project 旗揚公演
テレマンの』宴
は sonorium にて無事に開催されました。

Samurai Baroque Project




お越しいただいたみなさま、ありがとうございました♪

自分としては34年ふりのステージ復帰となりましたが、素晴らしい共演者に恵まれて、テレマンの魅力を存分にお伝えできたと思います。

Samurai Baroque Project




これからもまたどうぞよろしくお願いいたします!

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なお、次回は5月15日(水)14時
かつしかシンフォニーヒルズのアイリスホールです。
平日昼間の公演になりますが、是非お越しくださいませ♪

Samurai Baroque Project



まもなくSamurai Baroque Project『テレマンの宴』開催! 2024/02/17 Sat. 14時開演 ソノリウム(永福町駅徒歩7分)

2024年2月17日(土) 14時開演
永福町のソノリウムにて『テレマンの宴』が開催されます。
バロック時代にバッハなんかよりもずっと有名だった人気作曲家テレマンの珠玉の室内楽曲を、国内一流の演奏家による演奏でお楽しみいただけます。
みなさまどうぞお越しください♪



この演奏会は、古楽器奏者 伊藤粒太 Lyuta Ito が34年の沈黙を破って臨む、

【伊藤粒太はなぜ34年の沈黙を破るのか】

19歳でオランダに渡りチェンバロヴィオラ・ダ・ガンバ演奏を学んで4年目、アムステルダム・コンセルトヘバウでヴィオラ・ダ・ガンバ・リサイタルを行ったのが1990年2月9日。月蝕の日だった。
それから34年目の2月、復活の演奏会を、素敵な仲間たちと共に為す。

あのとき、理想を胸に抱いて海を渡った若者の幻滅は深かった。心より尊敬していた師匠たちの現実。日本人として西洋音楽に携わることについての葛藤。すべてが理想には遠かった。

そこから目を叛けるように、血も国籍も問わない写真の世界に転向して数々の現場で撮影に携わってきた。しかしコンサート撮影のたびに、自分がいるべき場所が違うのではないか、舞台の上に戻りたいという思いが募る。
そしてコロナ禍の中で仕事が休止し時間だけが過ぎた。このままでいいのか、という自問。残りの人生を悔いなく生きたいという渇望。時間だけはあった二年間、指を馴らし、練習に勤しんだ。時間があったということはコロナ禍という不幸の中の幸いだったかもしれない。

34年の葛藤を経て戻る舞台。
いや、たいしたことではない。ただ、テレマン室内楽を演奏するだけだ。世の中の片隅で行われる小さな音楽会にすぎない。でも、その小さなイベントに、ひとりの男の人生がゆだねられる。
音楽は深くふかく暮れ沈む、光と闇と歴史が交錯する墓場のごとき大円団だ。
そこにどんな価値があるのか意味があるのか、そんなことは問うても答はない。人が生きることになんの意味も見出せないのと同じこと。
それでも、舞台があって、音楽があって、人々が集う、そのことにきっと言葉には尽くせない希望があるにちがいない、と信じるのみであります。

Azabian Brothers 起動

伊藤 粒太 リコーダー
本田 聖嗣 ピアノ

麻布学園出身のふたりによるドゥオ
Azabian Brothers が2024始動します。

~延期になりました~
結成記念ライブは2024年3月22日 金曜夜 
~延期になりました~

新たな日時場所はまたあらためてお知らせいたします。

 

Azabian Brothers

 

Samurai Baroque Project 始動! 縦笛侍率いる室内楽企画

Samurai Baroque Project と題する 縦笛侍 LYUTA ITO のディレクションによる室内楽企画が勃発!

その第一回目のコンサートが新春 2024年2月17日、東京は永福町のソノリウムで開催されます!

 

テレマンの宴 チラシ表

テレマンの宴 チラシ裏



テレマンの宴』というタイトルで、テレマンの珠玉の室内楽曲を、珠玉のメンバーで演奏します。

9月に行われたリハーサル初回リハーサルより

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チケットのご購入・ご予約
オフィスサワイ
 03-5944-5157
 officesawaimusic@gmail.com

ぜひお出かけください!


オールドフィンガリングの楽器

リコーダー(フラウト・ドルチェ、縦笛)には大雑把に分けて、モダンフィンガリングとオールドフィンガリングがあります。
どっちが良いとか悪いとかではなく、二種類あります。
その名のとおりオールドフィンガリングは昔の指使いですね。バロック時代の人が使っていた指使いです。モダンフィンガリングは20世紀に考案された指使いです。
比較するとオールドフィンガリングのほうが複雑で難しいけれど音程の微調整や音色のニュアンス変化などはしやすく、モダンフィンガリングのほうは速いパッセージなどは容易で習得しやすいけれど音程の微調整や音色のニュアンスを付けたりなどはやや苦手です。またオールドフィンガリングは楽器ごとに少し指が違ったりして楽器ごとの個性が際立ちますが、モダンフィンガリングはいちおう規格が統一されています。
もちろんフィンガリングの違いだけでなく個体差もあったり、ヴォイシングの違いで楽器の性格が色々だったりするので一概には言えないので、上記の説明はあくまで「大雑把な」説明です。

さて当方もこのたびオールドフィンガリングの楽器を導入しました。

recorder

copy after Rottenburgh


ロッテンブルクという18世紀の製作者の楽器のコピーで、かなりオリジナルに近い状態のコピーだと思われます。
コピー楽器にもいろいろあって、オリジナルを忠実にコピーしたものもあれば、オリジナルを参考にしつつ現代のニーズ(音量とか均質な音色とか)に合わせて変更を加えたものもあります。
ちなみにメック社もロッテンブルクモデルを販売していますが、あれは忠実なコピーではなく、ほぼメックのオリジナルで、音色も全然違います(※だから悪いというわけではなく用途が違うものです)。
今回のこの楽器は実に繊細で、音ごとに音色が違ったり音程にクセがあったりなどしますし、音量は出ないかわりに吹き方で音色が微妙に変化して、色彩感豊かな音楽を奏でられます。大きなホールでの演奏には向きませんが、バロック時代のようなサロン的空間での演奏には適します。
そしてなにより、バロック音楽を学ぶうえで、当時使われていた楽器の特徴(欠点も含めて)を感じることができる楽器に触れることは非常に大事です。仕事で演奏するときは音量の大きな現代のニーズに合った楽器を使うことになんの問題もありませんが、勉強の段階では是非、オールドフィンガリングの ちょっと面倒だけど微妙で豊かな音楽表現が出来る楽器 で練習してみてほしいと思います。昔の人が「何を大事にしていたのか」について、きっと感じることがあるに違いありません。

注)オールドフィンガリングの楽器がすべて優れているわけではありません。
  モダンフィンガリングの楽器では微妙なニュアンスが付けられないとも限りません。
  あくまで大雑把な傾向の話です。

クヴァンツの、最初のやつ。

クヴァンツの無伴奏フルート曲集、写本が現代に伝わっていますが、その最初の曲は知っている人も多いのではないでしょうか。

Quantz  Fantasia

これはかなりの難曲で、実際に演奏されることが少ない曲ですが、このたび演奏して動画収録してみました。楽器は横笛でなく縦笛で、さすがにD管(ヴォイス・フルート)だと指が遠くてこの難曲は無理でして、F管アルトで演奏しました。なので、ニ長調でなくヘ長調(ピッチは415)になっています。

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楽器の音域を目一杯使いつつ(最高音は膝を使うA)跳躍の多い、指だけでなく息のコントロールがかなり難しい感じです。しかしもともと管楽器用の曲ですから、ゆっくりやればさほど無理のない音列です。みなさまも是非(最初はゆっくり)挑戦してみてください♪